ますますリスニングが重要に
英語学習の4技能化の波はますます勢いを増しています。
つい先日、2020年度から始まる大学共通入学テストの配点が発表され、英語は「リーディング」と「リスニング」が100点ずつで計200点満点となることがわかりました。「リーディング」と「リスニング」の割合が半々で、「読む」と「聞く」のバランスを重視する姿勢がでています。
※入試にそのままの割合で使うかどうか、大学によって異なる場合があります。
現行のセンター試験では「リスニング」の割合は2割なので、受験における「リスニング」の重要度は一気に高くなりました。
私の子どもが通う高校や中学でも、先生が「毎日英語を聴く習慣をつけろ!」と口をすっぱくして言うようになったり、授業でディクテーション(耳で聞いた英語を書く)練習が始まったりしてるそうです。
これまでの、読み書き中心の英語教育からの脱却がますます急を要する課題になっています。それにともなって、地域による格差、学校による格差、教える人による格差がますます大きくなるのは必須です。
さぁ、どうやってリスニングの力をばすか?
多くの中学生、高校生、保護者のみなさんの関心がそこに集まっています。
リスニングは伸ばしやすい
「英語が聞き取れない」というのは日本人によくある悩みですが、実は、リスニングはただしくトレーニングさえすれば、比較的伸ばしやすい技能です。
「リスニングが苦手」と言っている人はほとんどの場合がインプットの不足。
耳に入れた量が少なければ、聞き取れるようにならないのは当然です。
意味のわかる英語を大量に聞く
リスニング力UPの秘訣はこれだけ。
これで伸びない人はいません。
いるとしてら、まだまだ量が足りていないだけ。
もっともっと英語を耳に入れましょう。
中学生のリスニング対策
今日は、特に、中学生がリスニングの力をつけるためにお勧めの意外な教材をお勧めします。
別の記事に書いたのですが、なぜか、ほとんどの中学生が家で教科書を復習するための音声教材をもっていません。
※コロナの影響でオンライン化が進んだ結果、リモート学習支援システムの中で音声が共有されるようになったところもあるそうです。思いがけないオンライン化のメリットの一つでした。
englishcoach-maru.hatenablog.com
教科書は、よくよく考えて作られたとても良質な教材です。
中学生が(英語をやり直ししたい大人も)英語を学ぶのに実はこれ以上ふさわしいものはない。教科書をきちんと理解できて、出てくる表現を十分に使えるようになったら、かなりの英語力を身につけることができます。
多くの子や親は教科書だけでは不安な気がして、塾に行ったり、別の教材を使ったりしていがちですが、まずは教科書を最大限活用するのがいいと私は思っています。
ただし、そのためには、↑に書いたように音声が不可欠。
音声なしで、どうやって正しい発音を確認する?
どうやって英語らしいアクセントやイントネーションを真似して練習する?
どうやって、音声を聞かずにリスニングのトレーニングをする?
不可能です。
なので、これを読んだ中学生の保護者の皆さんは、ぜひ教科書の音声を手に入れていください。
お勧めはこのようなデジタルガイドです。これだと、解説や練習問題などもあるので、自分で音声とともにしっかり家で復習ができるはず。
ただし、CD-ROMを動かすためのPCが必要なのでご注意ください。
※自分のお子さんの通っている学校が使っているものを選んでくださいね。学年もお間違えなく!
2019年の4月から国の方針で、デジタル教材が正式な教科書として使用できるようになりました。それまでは、紙のものしか正式な教科書としては認められていなかったそうです。今のところは、紙の教科書を使い、補助的にデジタル教科書を使うことが想定されていますが、そのうち、タブレットなどをつかったデジタル教材が主になってくるでしょうね。
そうなると、音声素材も簡単にアクセスできるようになるし、海外とのコミュニケーションやオンラインレッスンなどもそれでできるようになるはず。
英語学習者にとっては、ありがたい技術の発展ですね。
ただし、それが実現するまでは、今、利用可能なものを使って生の英語の音に触れる機会をたくさん作ってください。特に英語を勉強し始めた中学生にとっては、はじめからこのような勉強法を知っておくことが、後々までとても役に立ちますよ。